五十嵐貴久

【小説】五十嵐貴久『リベンジ』~ 2作目リターンの2年後、リカシリーズ第8弾~あらすじと感想

『リベンジ』五十嵐貴久~ 2作目リターンの2年後、リカシリーズ第8弾~

こんにちは、MAMOKOです。

本日も私が今までに読んだ小説を紹介します。

今回ご紹介するのは、五十嵐貴久さんの『リベンジ』です。

MAMOKO
MAMOKO
一言でいうと、ストーカーVS元刑事の因縁の対決

こんな人に読んで欲しい

リカシリーズが好きな人
リカのその後が気になる人

Amazon商品の説明より

十二発の銃弾を雨宮リカに撃ち込んだ事件から約二年──懲戒免職になった元刑事の青木孝子は浮気調査専門の興信所に勤めていた。リカの復讐に怯える日々を過ごすなか、リカらしき女の目撃情報が届く。事件に決着をつけるため京都へ向かった孝子は、リカの異常な逃亡生活の足取りを摑むが……。憎悪に塗まみれた二人が再び対峙する、シリーズ第八弾。

あらすじと読んだ感想

生きているはずがない。死んだに違いない。あのとき殺したはずだ。それなのに、こんなにも恐怖に怯える日々が続くなんて。リカはきっと復讐しにくる。決着をつけるために京都へ向かった孝子に、リカの新たな目撃情報が届く……。

とても好きなシリーズだけど、好きって言うことがちょっと憚られる。そしてリカシリーズは読むとちょっと疲れてしまう。めちゃくちゃ殺されちゃうし、バラバラにされがちだし。眉間にしわ寄せながら読んでるし、「怖い」と「ヤバい」を繰り返しながら読んでる。何よりも「わたしもリカになるかもしれない」って思いが消えないのがしんどい。それでも読みたい、絶対読みたい。早く読みたい。リカがどうなったか、リカに関わった人がどうなったか、気になる。今回はそんなにグロさを感じなかったけど、私が慣れただけかもしれない。『リベンジ』もいい感じにヤバかったし、リカの執念は凄かったです。

 

※ネタバレ含みます

 

前作『リセット』の後書きにもあったように、『リターン』の後の復讐劇。第3弾~第7弾までは、『リカ』で起きた事件の前の話や、リカの殺意が感染する話でしたが、『リベンジ』は事件後の話。事件多すぎてどの事件?ってなるけど、たかおさんの事件後。こんな形でまたリカに会えるなんて。しかも大阪に住んでいたとは!

なぜ京都だったのか、なぜ大阪だったのか。テレビ局の都合で関西だったのかも知れないけど、新世界ってさすがです。関西人のわたしには、ちょっと読みにくかった関西弁でしたが、方言のイメージってあんな感じかも。リカに出会ってしまったマルショウの店長さんがとにかく気の毒。それにしても佐藤さんは最低やった。最初から好きじゃなかったけど、予想以上に最低だった。令奈はちゃんと捕まってて欲しいな。と思う。

殺意を持って撃ち込んだ十二発の銃弾。それでもリカの復讐に怯えながら過ごす孝子の思いを読むのは辛かった。絶対死んでるはず!って思ってたけど、生きてるかも知れないって思いは消えなかった。”普通は死ぬ”が通用しない相手。それがリカでした。

リカの日記。マルショウの店長の話。令奈の行動。いないのにリカの存在感と執念が感じられたシーンに震えました。ひらがなの羅列はやっぱり怖すぎる。

逃亡生活は、リカにとってたかおさんとの甘い生活だった。その10年の間に何があったのか。妄想が怖い。設定がやばい。リカの理想が凄すぎる。まさか母親になってたなんて。シリーズで一番びっくりした。どういうこと?ってめっちゃ気になったけど、書いてある通り想像したら気持ち悪すぎたからおすすめしない。そう来たか!って伏線と、母親になったリカの強さに圧倒された。生まれた時からリカしか知らない少女の未来を想像するとそれはそれで怖すぎる。次作でどう展開していくのかとても楽しみ。『リベンジ』に直結する世界が描かれるそうです。せめて孝子が、尚美や令奈のようにリカに呑み込まれませんように。そして、五十嵐先生の不安と絶望が消えますように。

リカはどこにでもいる。リカには誰でもなり得る。私の思いはストーカーじゃないのか。独りよがりじゃないのか。ちょっと不安になる。

人間の心の奥には、誰にも見せてはならない何かが潜んでいる。

悪意、憎悪、嫉妬、敵意、殺意。腐敗臭のする負の感情。誰もがそれを持っている。だが、ほとんどの人間はそれを表に出さない。穢れ過ぎている、と無意識のうちにわかっているからだ。

誰もが持っている負の感情、認める前に負の感情が育つことなく過ごしたい。

最後に

五十嵐貴久さんの『リベンジ』は、一言でいうと、ストーカーVS元刑事の因縁の対決です。『リターン』のその後、気になってたリカのその後が描かれています。存在感と執念がヤバいです!『リターン』を読み返したくなりました。リカシリーズを読み続けて、まさかリカが母親になるなんて想像もしてなかった。子供が、しかも女の子がいるなんて、もう終わる気がしない。読み終わった後、改めて表紙を見てゾッとしました。そういうことか。

五十嵐貴久さんの別の作品も紹介してます。

五十嵐貴久さんの作品【小説】五十嵐貴久『リカ』~リカシリーズの読む順番はこの1冊から~あらすじと感想

続きを見る

五十嵐貴久さんの作品【小説】五十嵐貴久『リターン』~リカの続編、映画版リカの原作小説~あらすじと感想

続きを見る

読書好きな人、これから読書を始めた人はぜひ参考にしてね。

参考Amazonの読み放題サービスのメリット・デメリット、Kindle Unlimitedとは?料金・解約について

続きを見る

参考Amazonのオーディオブック聴き放題サービス、Audibleとは?メリット・デメリット、料金・解約について

続きを見る

 

本日は、以上です。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

-五十嵐貴久