『魔女と過ごした七日間』東野圭吾~記念すべき著作100作目、ラプラスの魔女シリーズ第三弾~
こんにちは、MAMOKOです。
本日も私が今までに読んだ小説を紹介します。
今回ご紹介するのは、東野圭吾さんの『魔女と過ごした七日間』です。
小説は文庫で!って決めてるのに、シリーズものの最新作は待てない。
『ラプラスの魔女』シリーズの最新作を読みました。
こんな人に読んで欲しい
東野圭吾さんの新作が読みたい人
ラプラスの魔女シリーズが好きな人
警察ミステリが好きな人
Amazon商品の説明より
その夏、信じられないことばかり起きた。「ラプラスの魔女」シリーズ!AIによる監視システムが強化された日本。指名手配犯捜しのスペシャリストだった元刑事が殺された。「あたしなりに推理する。その気があるなら、ついてきて」不思議な女性・円華に導かれ、父を亡くした少年の冒険が始まる。少年の冒険×警察ミステリ×空想科学、記念すべき著作100作目、圧巻の傑作誕生!
あらすじと読んだ感想
ある日父親を殺された陸真は、不思議な力を持った円華という女性と出会う。友人の純也と、「あたしなりに推理する。」と言った円華についていくことを決心した陸真。父親の死の真相に辿り着くことはできるのか。信じられないことばかり起こる、中学最後の夏のお話。
『ラプラスの魔女』、『魔力の胎動』に続く第三弾。3作目の『魔女と過ごした七日間』から読んでも十分おもしろいけど、円華がどういう人物かがわかっている前提で書かれているので、細かい説明は一切無く、知らないと”?”って感じの場面がいくつかある。それを失くすために、1作目の『ラプラスの魔女』だけでも読めばもっと楽しい。”羽原円華”と”数理学研究所”についてはわかるので、”?”が取れてニヤニヤしちゃう。『ラプラスの魔女』未読の人は、ぜひ先に読んで欲しい。
※ネタバレ含みます
冒頭から図書館が好きな陸真くんには、好感しかなかったです。そして、羽原円華はやっぱり魔女でした。あんまり好きじゃなかったけど、大人になった円華はちょっと魅力的でした。
円華の力と行動力は、今回もすごかった。圧巻でした。映画の影響で、ずっとすずちゃんが喋ってた。強気な感じとか、美人な印象はもうすずちゃんそのものって感じ。(映画は思ってたのと違って残念だったけど)
数理学研究所は出てきたけど、脳科学的な話が控えめだったのはよかったです。どちらかというと、警察の管理と監視がメインなお話でした。どこまで本当か、ちょっと怖い。
ゲノムについては”ネメシス”でもやってたし、どっちもすずちゃんだからちょっと混乱した。
Nシステムは実際あるし、防犯カメラもそこら中にある。マイナンバーカードで管理され、守られているのか、監視されているのか。DNAの管理、警察の監視、そう遠くない未来にあり得そうな世界。是非の問いかけは、芯をついていて簡単に答えられない。いろいろ考えさせられました。
犯人を追う中で、円華が少年たちに伝えた言葉は胸に響いた。
公営ギャンブルと闇カジノの話も尤もでした。所詮はお金の話。”法律は国家にとって都合のいいように作られている。国民なんて二の次だし、ましてや正義なんてものは無関係””何が正しいかは、自分で考えなきゃいけない。”これを伝えた後に、陸真たちに自分で考える機会を作った円華はとてもかっこよかった。
少年(陸真)の視点と、刑事(脇坂刑事)の視点とが交互に進んでいく。冒険小説の要素もあり、警察の闇に踏み込んでいく緊張感もあり、ずっとおもしろかったです。犯人は意外な人だったし、先が見えるようで、やっぱり見えない裏切らない展開はさすが東野圭吾さん。文庫を待たずに読んで正解でした。
100冊中、何冊読めているのか……。まだまだ読めていないほうが多いはず。今度数えてみよう。
”僕にとっては、君の代わりなんていない。”
少年たちにとっての不思議な七日間。思いもよらない経験の数々でどんどん成長していく。
冒険の終わり方もとても爽快でした。短期間のうちに少年に降りかかった様々なことはきれいに落ち着いて、読後もすっきり。
個人的にTシャツの扱いが最後までとても好きでした。
少年の冒険×警察ミステリ×空想科学は最高でした。
最後に
東野圭吾さんの『魔女と過ごした七日間』は一言でいうと、父親を殺された少年が、魔女と共に死の真相に迫るお話です。シリーズ好きな人にはもちろん、中高生にもおすすめ。これからもっとAIが進歩して増えてくる世の中で、いろんなツールに振り回されず、”最後に頼るのは、やっぱり自分の頭だ”という、少年の言葉をぜひ伝えたい。『ラプラスの魔女』は作家デビュー30周年記念の作品。『魔女と過ごした七日間』は記念すべき100作目の作品。東野圭吾さんの節目に発売されているラプラスの魔女シリーズ。気になった方は、ぜひ手に取ってみてください。
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本日は、以上です。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。