高瀬隼子

【小説】高瀬隼子『おいしいごはんが食べられますように』~心をざわつかせる小説、芥川賞受賞作品~あらすじと感想

2023年1月6日

『おいしいごはんが食べられますように』高瀬隼子~心をざわつかせる小説、芥川賞受賞作品~

こんにちは、MAMOKOです。

本日も私が今までに読んだ小説を紹介します。

今回ご紹介するのは、高瀬隼子さんの『おいしいごはんが食べられますように』です。

MAMOKO
MAMOKO
一言でいうと、ざわつく職場恋愛小説

こんな人に読んで欲しい

職場の人間関係に疲れている人

Amazo商品の説明より

第167回芥川賞受賞!

「二谷さん、わたしと一緒に、芦川さんにいじわるしませんか」

心をざわつかせる、仕事+食べもの+恋愛小説。

職場でそこそこうまくやっている二谷と、

皆が守りたくなる存在で料理上手な芦川と、

仕事ができてがんばり屋の押尾。

ままならない微妙な人間関係を「食べること」を通して描く傑作。

あらすじと読んだ感想

職場という逃げ出せない空間で起こる、日常と人間関係の話

 

※ネタバレ含みます

 

芥川賞受賞作で、SNSでよく見かけて気になったので読みました。

 

表紙から勝手なイメージでほっこり系の話かと思ったら全然違った。

職場あるあるな感じで、人間関係はドロドロしてます。

恋愛要素もあるのに、こんなにときめかないものか!って感じ。

 

ずっと食べ物のはなしして、いろんな食べ物出てくるのに、

ちっともおいしそうじゃなくて、

インスタントラーメンだけがおいしそうだった。

 

誰の奥底にもありそうな感情を、"食べること"を通して書かれていて、

突かれたくないところを掘り当てられたような

すごくモヤモヤして、ずっとざらざらした感じ。

 

食事を楽しめない二谷さんも、

言いたいこと言えずいじわるしちゃう押尾さんも、

クレーム対応はできないけど、やりたくない仕事は断れる芦川さんも、

なんとなく芦川さんを守っちゃう周りの人たちも、

ちょっとずつみんなずれていて、歪んでいるけど

きっとみんな正しい。

誰にも共感できないのに、全体的な空気感には共感しかない。

なんか不思議な感覚でした。

 

二谷さんと押尾さんの視点で話が進むので、

芦川さんがイライラする!ってことに引っ張られて、

イライラしながら読んだ(聴いた)けど、

食べることについてとか、働くことについて考えながらだと

また全然違った感想になるんじゃないかと思いました。

 

イライラしたし、モヤモヤしたけど、

ちょっとブラックな感じ、好きだしおもしろかったです。

ある意味ホラーでした。

 

この作品はAudibleで耳読書しました。

Audibleだと、芦川さんの会話部分は声もちょっと守られ系女子な

感じなので、どうしても先入観が消えないです。

文庫が出たら、活字で読み直したいと思います。

最後に

高瀬隼子さんの『おいしいごはんが食べられますように』は、

一言でいうと、ざわつく職場恋愛小説です。

食べること、働くこと、生きることについて考えさせられる話です。

ごはんはみんなでおいしく食べたい人も、

おいしく食べることに興味がない人も読んで欲しいです。

人間関係に疲れた人、職場に不満がある人にもおすすめです。

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試してみる価値ありです。

※聴き放題の対象作品は変更になる場合があります

読書好きな人、これから読書を始めた人はぜひ参考にしてね。

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本日は、以上です。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

-高瀬隼子