呉勝浩

【小説】呉勝浩『爆弾』~このミステリーがすごい!2023年版第1位の傑作~あらすじと感想

2022年12月30日

『爆弾』呉勝浩~このミステリーがすごい!2023年版第1位の傑作~

こんにちは、MAMOKOです。

本日も私が今までに読んだ小説を紹介します。

今回ご紹介するのは、呉勝浩さんの『爆弾』です。

MAMOKO
MAMOKO
一言でいうと、警察と霊感男の心理戦

こんな時に読んで欲しい

ドキドキハラハラするミステリが読みたい時

Amazon商品の説明より

東京、炎上。正義は、守れるのか。

些細な傷害事件で、とぼけた見た目の中年男が野方署に連行された。

たかが酔っ払いと見くびる警察だが、男は取調べの最中

「十時に秋葉原で爆発がある」と予言する。

直後、秋葉原の廃ビルが爆発。まさか、この男“本物”か。

さらに男はあっけらかんと告げる。

「ここから三度、次は一時間後に爆発します」。

警察は爆発を止めることができるのか。

爆弾魔の悪意に戦慄する、ノンストップ・ミステリー。

あらすじと読んだ感想

障害事件を起こし、逮捕されたスズキタゴサク。

本名なのか、偽名なのか。

その男が取り調べ中に「爆発がある」と予言する。

男の予言は当たり、霊感と言いながら別の場所での爆発も予言し、

その通りとなる。男の予言では、爆発はまだ起こる。

スズキタゴサクは犯人なのか、本当に霊感なのか。

警察は時間と場所を聞き出し、次の爆発を止めることができるのか。

翻弄される警察 VS 爆発を予言する男の心理戦が始まる。

 

このミス第1位のこちら、とてもおもしろかったです。

描かれてあるテーマに「おもしろい」って表現が適切じゃない気もするけど

おもしろかったです。ドキドキハラハラしたい人はとにかく読んでほしい!!

 

取調室での心理戦、頭脳戦、まじで疲れる。対話だけでの緊迫感。

刑事も読者も、削られ、抉られ、疲弊していく。

 

正しいとは何か、悪とは何か。目をそむけたくなって、

耳を塞ぎたくなって、ざわつきがまとわりつく。

口にはしなくても誰の心の中に、私の心の中にもある本質的な想い。

人の命に対する考え方、投げかけが頭にこびりつく。

奪っていい命はないし、死んでもいい、殺してもいいは言いすぎだけど、

揺さぶられる。

 

自分が思っていた命に対する考え。”平等”だと当然のように思っていたけど。

普段だと辿り着かない側面から、命について考えられたいい機会でした。

 

最後の1行まで楽しめます。

 

この作品はAudibleで耳読書しました。

Audibleのいいところは、会話が声として耳に入ってくるので、

映像化された時の俳優さんのイメージが勝手につかないところ。

あれ、何やったっけ?って戻りたいところに戻れないのは、

ちょっと残念なところです。

この作品のナレーターさんが上手すぎて、誰かが誰かに詰め寄るところは

とにかくめちゃくちゃ迫力あってよかったです。

 

スズキタゴサクの動画のシーンはいい意味で不快だった。

イヤホン取り外したくなるほど、気持ち悪くて怖かった。

でもそれ以上にドキドキハラハラして、続きが気になった。

本ではどうなってるのかも気になって、本屋さんで確かめたら太字になってた。

多少インパクトもあったけど、目で文字を読むより、

耳で音で読むと、異常さがより感じられて良かったです。

早口でめちゃくちゃ畳みかけるなって思っていたら、

1.3倍速で聴いてたってオチでした。

最後に

呉勝浩さんの『爆弾』は、一言でいうと警察と霊感男の心理戦です。

取調室での心理戦がほとんどですが、登場人物の人間関係やバックグラウンドも

興味深く読めておもしろかったです。揺れる心理描写にも引き込まれました。

会話が多くて、聴きやすくかなり没頭できるのでAudibleでの耳読書おすすめです。

Audibleは登録から30日間の無料期間もついているので、

試してみる価値ありです。

※聴き放題の対象作品は変更になる場合があります

読書好きな人、これから読書を始めた人はぜひ参考にしてね。

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本日は、以上です。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

-呉勝浩