『やさしさを忘れぬうちに』川口俊和 ~『コーヒーが冷めないうちに』シリーズ第5作~
こんにちは、MAMOKOです。
本日も私が今までに読んだ小説を紹介します。
今回ご紹介するのは、川口俊和さんの『やさしさを忘れぬうちに』です。
こんな時に読んで欲しい
コーヒーが冷めないうちにシリーズが好きな人
泣ける小説が読みたい人
過去に戻りたい想いがある人
Amazonの商品説明より
「いつか」なんて待たずに、すぐ会いに行けばよかった―。娘に結婚を許してやれなかった父、バレンタインチョコを渡せなかった女、離婚した両親に笑顔を見せたい少年、名前のない子供を抱いた妻…未来に向かって歩みだすために、過去に戻る4人の勇気の物語。
あらすじと読んだ感想
過去に戻れる喫茶店「フニクリフニクラ」あの日に戻れたら、あなたは誰に会いに行きますか?
第一話 離婚した両親に会いに行く少年の話
大好きなお父さんとお母さんに会いに行く理由がとても切ない
第二話 名前のない子供を抱いた女の話
過去に戻ることで気づかれてしまう未来について、答えの出ない葛藤がとても苦しい
第三話 結婚を許してやれなかった父親の話
会いたかったのは自分だけじゃないもう二度と会えないからこそ、伝える言葉は慎重に選ぶ。少しくらいの嘘も許されるはず
第四話 バレンタインチョコを渡せなかった女の話
いつまでも待っていられる場所があってよかった。待つ側も、戻る側もきっと何かが変わる、そんなお話バレンタインチョコにはちょっとやられた気分
電車での読書が大好きなので、通勤の行き帰りで読んでたけど、感情を抑えるのに疲れてしまって、お家で一気読みしました。今回もしっかりと泣きました。どのお話も、優しさが溢れていて胸がいっぱい。過去に戻りたくて訪れる人たちの理由も様々で、まだまだ広がるなあと思った。人の数だけ人生があって、背負っているものもそれぞれ。過去に戻ったことのある経験者の助言も素晴らしい。心地よい力で背中を押してくれる。
第三話でのお父さんの言葉が刺さりました。”私は、娘の好きな食べ物も知らずに結婚に反対したのか?” たとえ、家族でも、恋人同士でも、親友でも、全部を知り尽くすことはとても無理。知ったつもりの思いやりや、相手を想っての行動でも、それは自分の押し付けかもしれない、自己満足かもしれない。近い関係だからこそ、言葉で伝えるのが難しくて、言葉で伝えることが大事なんだなと思いました。
会えなくなってしまう前に、亡くなってしまう前に。伝えたい思いや言葉、あのときできなかったことをやり直したい思い。それらを受け止める相手と周りの人たち。優しさと愛がいっぱいで、胸が締め付けられました。
何回読んでも何年経っても、過去に戻るためのルールは変わらない。過去に戻っても、現実は変わらない。でも心は変えられる。
後悔のない人生を送るのは難しいけれど、でもできるだけ、後悔なく生きたい。特に大切な人には、思っていることを伝えたい。読むたびに、そのことを教えてくれる気がします。
最後に
川口俊和さんの『やさしさを忘れぬうちに』は、一言でいうと、電車で絶対読めない本です。やり直したい瞬間がある人、聞けなかったことを聞きに行く人、伝えられなかった想いを届けたい人。止まってしまった「今」を、未来へと動かすために過去に戻る、4人の男女の物語。です。伝えられるときにちゃんと伝えて、会えるときに会いに行く。簡単そうで意外と難しいことが、ほんとうに大切だと気づかせてくれます。家族や友人、恋人。大切な人がいて伝えられない思いがある人はぜひ読んで欲しい。これでもか!ってぐらい泣いたので、必ずお家で読んでください。
読書好きな人、これから読書を始めた人はぜひ参考にしてね。
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本日は、以上です。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。